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本は買っただけで読まなくてもいい『頭は「本の読み方」で磨かれる』

茂木 健一郎(著)
三笠書房 (2015/6/22)

茂木健一郎による本。私はこれを「頭が磨かれる本の読み方」が書いてあると思って購入しました。本を読むならよりよい方法で本を読みたいものです。読んだ本をもっと長く覚えていたいのです。ですが、この本は「本の読み方」については全然書かれていません

では何が書いてあるのかというと、経験談を交えた本を読むことのメリットが9割5分を占めます。どこかで聞いたことがある話ばかりです。期待外れ。ただその中でもよかったところもあります。

本は買っただけで読まなくてもいい

最近は Kindle 書籍をセールでたくさん買っているのですが全然消化できていません。順調に積ん読本が増えております。

積ん読すると「読まなくては…」というプレッシャーを受けます。しかし著者は「買っただけで、頭脳はもう進化している」と主張します。

昔『世界古典文学全集』(筑摩書房)がぼくの本棚に鎮座していましたが、そこにあるだけでうれしかったのを覚えています。完全な〝インテリア〟にすぎませんでしたが、「文化的だなあ、気持ちが豊かになるなあ」と、悦に入っていました。

 当然、本は読むことで脳に情報が入ってきて脳に変化を及ぼしますが、興味を持った時点で脳は少し変わっているのです。

 買った時点、本棚に並べている時点、友だちが遊びにきて「あ、こんな本があるんだね」と言われて「うん」と答えた時点で、もう変化しています。その本がある空間の中で暮らすわけだし、いつでも手に取れるし、想像もしている。それに人に見られた手前、読まなければならないというプレッシャーも受け続けるのですから 

本は読まなくては意味がないのですが、確かに買っただけで頭脳は変化していますよね。脳に影響を与えています。

私は買った本のタイトルを覚えていることがあり、そのタイトルを持ち出して人と雑談するときのネタにすることがあります。こういう使い方もできます。

この主張は積ん読が多い人には大変な安心感を与えてくれます。ただやはり本は読まないといけませんね。

茂木さんの低姿勢さ

茂木さんが低姿勢で本を書かれていて好感を持てました。本を買った目的とは随分離れた結果ではありますが…。

 漱石の小説は、中学生くらいのときに教科書などで読んでいても、どこがすごいのかわからなかったという人も多いようです。

 ぼくも、若いころからくり返し読んでいたのにもかかわらず、四十歳をとうに過ぎてから、初めて本当にすごいところがわかりました

こんな感じに、分からない・分からなかったことを素直に書いてくれています。すべてを知っている人はいませんから、当然茂木さんも知らないことがあります。

知らなかったことは隠してもよく、必ず書かなくてはならないわけではありませんから、本に書かない人もいます。しかしそれをあえて書いてあり、性格的な好感を持てました。

豆知識が増えた

本の趣旨とは全く関係が無いのですがアラン・チューリングのことが書かれていて、豆知識が増えました。最近アラン・チューリングの人生を描いた映画「イミテーション・ゲーム」を観たのですが、それとずばり関係がありました。これが「セレンディピティ」ですね。

あと最後に「ファウスト」がお勧めされていまして、名前は聞いたことがありますが内容は知りませんでした。このストーリーはまさに私の好きな「鋼の錬金術師」のものですね。興味が持てました。買ってみよう。

茂木 健一郎(著)
三笠書房 (2015/6/22)