「キャノン」は「キヤノン」って書いた方がいいのね
Canon はカンノンに由来するというのは有名な話ですが、先日「キャノン」「キャノン」と書いていて違和感を覚えました。
「キャノン」の「ャ」はこんなに小さかったっけ…?
Canon は呼び方・読み方は「キャノン」なのですが、書くときは「キヤノン」。「ヤ」が大きいのです。
何故なんだろうと検索してみたら一発で理由が出てきました。キャノンさんの公式サイトにしっかりと書かれています。
キヤノンの「ヤ」の字は何故大きいのでしょうか?
「ヤ」の字が大きく表記された「キヤノン」が生まれたのは、1947年に、社名を「精機光学工業株式会社」から「キヤノンカメラ株式会社」と変更したときでした。当時の登記簿や株主総会後に発表される営業報告書、朝日新聞に掲載した広告など、すべて「ヤ」が大きくなっています。では、なぜ「キャノン」ではなく「キヤノン」にしたかというと、全体の見た目の文字のバランスを考え、きれいに見えるようにしたからなのです。 「キャノン」では、「ャ」の上に空白が出来てしまい、穴が空いたように感じてしまうので、それを避けたのです。
なるほど、小さい「ャ」では上に空白が出来てしまうのがしっくりこなかったのですね。ちょっと分かるような気がします。
Canon のロゴや表記を見るときは今ではほぼ全部「Canon」ですが、昔は「キヤノン」。「キヤノン」「キャノン」と並べてみると、同じサイズの文字が四つ並んでいる方が良かったのでしょう。
私はたぶん初めて見たのが「Canon」という英語のロゴで、これを見て「キャノン」と読んでいました。なので表記が「キャノン」でも少し古くさく感じ、その上「キヤノン」だと完全に昔っぽいなぁと感じてしまいます。昔と今の感覚の違いでしょうかね。
せっかくなので、ちょっと「キャノン」と「キヤノン」を並べてみました。
これを見ると、確かに「キヤノン」と全部大きい方が整っています。「ャ」が小さいとちょっと現代っぽいというか、柔らかいというか。
この文字をずっと見ているとゲシュタルト崩壊しますね。なんか「キ」が気持ち悪い。
それに「もやし」も見えてきました…。
観音
ちなみにカンノンについてもしっかり書かれています。
1933年に精機光学研究所が設立され、カメラの最初の試作機は「KWANON(カンノン)」と名づけられました。この名前は、観音様の御慈悲にあやかり世界で最高のカメラを創る夢を実現したい、との願いを込めたものです。当時のマークには千手観音が描かれ、火焔をイメージしたKWANONの文字がデザインされていました。
やがて、カメラの本格的な発売開始に向けて、世界で通用するブランド名が必要になりました。そこで1935年に、「キヤノン」(Canon)という言葉を商標として登録しました。「Canon」には、英語で「聖典」「規範」「標準」という意味があり、これは正確・精緻を旨とする精密機器としての商標にふさわしく、そして世界の標準、業界の規範を目指す私たちの志を表すものでした。また「キヤノン」の発音が「観音=カンノン」と似ているため、名称の交替は違和感なく行なわれました。
Canon をいきなり「キヤノン」と読んでいるところが面白いです。「聖典」の意味を持つ Canon は普通だと日本語では「カノン」と書かれます。
「カノン」では登録商標がちょっと厳しそうですが、これが「キヤノン」だとうまくいったのでしょう。
正式には「キヤノン」
これまでキャノンのことを書くときには「Canon」だったり「キャノン」だったりしましたが、どこかで正確な社名を書くときはカタカナの「キヤノン」にしておいた方が良さそうですね。
私には英語の「Canon」が一番しっくりくるのですけどね。Google などで検索するときはみんな「キャノン」と検索するでしょうから、それを考慮するとブログなどでは「キャノン」でもいいのかも。
ITmedia はどう表記しているか見てみたら、全部「キヤノン」になっていました。
ファインダーもライブビューも キヤノン「EOS 80D」はすべてが快適 (1/3) - ITmedia LifeStyle
さすがですね!