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げ、固有名詞は関係代名詞で説明できないのか…『サバイバル英文読解―最短で読める! 21のルール』


サバイバル英文読解―最短で読める! 21のルール (NHK出版新書 518)

関係代名詞について誤解していたのが分かりました。

I did have a relationship with Ms. Lewinsky that was not appropriate. In fact, it was wrong.

- Bill Clinton

という文で関係代名詞の that があります。ある程度英語を勉強した人なら that がどこに係る(かかる)のかを判断するのは簡単で、relationship です。

それは良いのですが、関係代名詞は固有名詞には係らないということを初めて知りました。

 実はここでは、「Ms. Lewinskyを説明することはあり得ない」と、一瞬で判断できるルールがあるのです。
 そもそも関係代名詞というものは、名詞を説明すると述べました。このことを別の角度から捉えると、関係代名詞には「無数に存在する名詞を限定する働きがある」とも言えます。
 どういうことかと言うと、たとえばa bookと言えば、無数に存在する書物のどの1冊だってかまいません。ところがa book that I bought yesterdayならば、「私が昨日買った本のうちの1冊」のみに限定されるわけです。無数のものから「切り取る」という言い方もできます。

 ただし、名詞が「固有名詞」の場合は事情が変わってきます。なぜなら固有名詞とは、すでにその名称自体で限定されているものだからです。たとえば「秋葉原」というだけで、あらゆる情報はその名称の中に含まれますから、他の地名と切り離すべき情報を付け足す必要はありません。
 私たち日本人にはこの感覚が希薄です。だから何気なく「アニメマニアの街として有名な秋葉原」と言いたくて、ついAkihabara that is famous for animation geeksなどと書いてしまいますが、これは間違った英語です。固有名詞であるAkihabaraには、関係代名詞を続けてはいけないのです。この英語だと、「アニメマニアの街として有名でない秋葉原」も存在しなくてはならなくなります(「秋葉原」という地名が複数存在する場合なら可能ですが)。

説明にあるように、この本を読む前の私が「アニメマニアの街として有名な秋葉原」を英訳するなら「Akihabara that is famous for animation geeks」にしてしまったはずです。

that で何でも説明できると思っていました。しかし、固有名詞のものは説明する必要が無い。固有なのだから。

ロイヤル英文法を見てみると確かに、関係代名詞の制限用法では、①固有名詞の場合、②同一の種類のものが1つしかないと考えられるもの、③先行詞が文脈上特定化できるもの、④先行詞が同一の種類のものを全て指しているもの、には基本的には使わないとあります。

こんなにしっかりと書かれているので、もしかしたら私がこのルールを忘れただけかもしれません。

いやー勉強になった。この知識があると英文を読むのが楽になりますね。

ちなみに固有名詞を説明するには非制限用法を使えばいいようです。

この本では英文読解よりも、そのほかの小さな知識が勉強になりました。fail to と fail in の違いとか。

覚えておかないと…。


サバイバル英文読解―最短で読める! 21のルール (NHK出版新書 518)