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DTMでドラムを人間が演奏しているように打ち込む、手間が掛からない方法を教えてくれる「ドラム音 ヴァーチャルリアリティー 打ち込みドラムはここまで生に近づける!」

DAW での音楽制作時に、ドラムの打ち込みをどうすれば人間が演奏しているように聞こえさせられるかを説明した DVD です。

レッスンではドラム音源に XLN Audio の Addictive Drums を使っています。多くの人が使っている音源ですね。

まずは本物のドラムとサンプラーとの音の比較から始まります。しかし音の比較というよりも、ドラムをほとんど知らない人に向けたドラムキットの説明でした。

このシンバルはこういう時に使うなどと説明されています。

これがドラムに触れる機会の無い私には有り難くて、スナッピーオフは初めて知りました。他にも言葉では知ってはいることも映像でみるとやはり違います。

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Lesson 3 からが生ドラムっぽい打ち込み方法の説明。ここがこの DVD を買う人が知りたいところ。

どのようにすれば人間が叩いているドラムっぽくなるのかを、滝山清貴さん自らが実際に打ち込みながら、どのようにすれば生っぽいのかを説明してくれます。「必死感が出てていいね」などと感想を言いながら、打ち込んだノートを弄っていきます。

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「生ドラムっぽくするにはノートを少しずらす」ということを知っている人は多いと思いますが、どのノートをどのくらい、どのようにずらすのかが難しいのです。それをドラマーの人から教えて貰えるのは有り難いです。

Lesson 4 はパラディドル(ルーディメンツ)の打ち込み。この打ち込みは実際にドラムに触れていないと難しそうです。

でも「パラディドルを知らなくてもさも知っている風に打ち込む方法」という夢のようなものも説明されています。

Lesson 5 は制作現場のシミュレーション。DVD のプロデューサーの四月朔日義昭さんと、ここはこうした方が良い、ここはこうしたいと言い合いながらドラムを打ち込んでいきます。

対談者がいて打ち込んだドラムを聞いてどのように感じるかを率直に言ってくれるため、もしかするとこのレッスンが意外にも一番勉強になるかもしれません。

Lesson 5 までを見てきた人にとって打ち込み自体はまとめのようなものですが、滝山さんが作ったドラムパターンに対して「ここをもう少しこういう感じに」という注文が入り、それにどのように対応するかを眺められます。

買って良かった

この DVD は買って良かったです。インターネット上でもこれらの情報は頑張れば手に入るのかも知れませんが、この情報を集めるのにかなり時間が掛かると思います。

インターネットで私も少し検索してみましたが、どうも説明が断片的だったり、低品質だったりします。インターネットでは音楽の情報はまだ十分ではありません。特に無料のものは。

そんな情報収集に時間を掛けるよりも、この DVD ではまとまった情報を映像で見られ、さらに実際の打ち込みも見られるのはすごく良かったです。

この商品は「本」という媒体ではなかったので買うのには少し勇気が要りましたしかし文字で説明されるよりも、やはり音を聞いて判断しなくてはならないことなので、映像のみというのは正解でした

どのように打ち込んでいるかという課程も見られるのは貴重です。

ただ悪いところを言えば、全体的に映像の編集に少し問題があります。視聴者に優しい丁寧な編集にはなっていません。

冗長な部分のカットはあるものの、弄る前の音と弄った後の音を交互に流すくらいは編集に手間を掛けて欲しかったです。

でも、この DVD では手間がほとんど掛からない方法で生ドラムっぽく打ち込む方法を教えてくれるので有り難かったです

手間が掛からないのが良いですね。

音楽を作り始めたのは良いけれど、ドラムを少しでも良いから人間が演奏したようにしたいと考えている人にぴったりかと思います。

ただ本当に生ドラムにすることを追求するとなると、この DVD だけでは知識が足りません。やはり芸術関係は模倣が近道なような気がします。