メモを取っても記憶は定着しない。じゃあ覚えなくていいことでメモを取ろう
私たちは忘れてはならないものや講義・授業などをメモしますが、どうやらメモをすることは記憶の助けにはならないようです。
メモを取っても記憶は定着しない:研究結果 « WIRED.jp
カナダのマウント・セント・ヴィンセント大学のミシェル・エスクリットとシエラ・マーは、学生グループを集めてトランプの「神経衰弱」ゲームを用いた実験を行った。同じ絵柄の2枚の位置を記憶したあと、カードは裏返して置かれる。プレイヤーはカードを1枚めくってはそのたびに、そのカードと対になるカードの位置を思い出さなければならない。
実験では、記憶のために与えられた時間中、半数の学生にはカードの位置と正体について紙にメモをとる機会が与えられた。そのほかの学生たちは、元から備わっている記憶力に頼るしかない。また、与えられた時間が過ぎると、メモをとっていた学生たちのメモは没収されてしまう。
両グループはさまざまなカードの位置と正体についてテストされた。そして結果としてわかったのは、メモをとっていたグループの方が、カードの位置を思い出すことについて、ずっと成績が悪かった、という事実だ。
「メモをとっていたグループの方が、カードの位置と正体に関して、優れた記憶があるはずだと予測された人もいるかもしれません」と、研究者たちは語 る。でもそうはならなかった。メモをとった学生たちは、記憶の貯蔵に外部形式の技術を頼るあまり、彼ら自身の神経シナプスは、何もせずにいたのだ。
つまり、何かについてメモを取ると「メモがあるから大丈夫だ」と判断してしまって記憶には残りにくいということですね。当然と言えば当然でしょう。この記事ではメモをするなと締めていますが、メモをするのは記憶をするためではないことも多いので一概にメモが悪いとは判断できません。
メモをすると忘れやすいことを逆手にとって、重要だけど覚えておく必要のないものについてメモを取る、というのはどうでしょうか。もしかするとこの方法だと使わずに済んだ脳の記憶領域を他のことに有効利用できるかもしれません。