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読書習慣を付けたい。…マンガも本だよね?

飼い殺されないようにどうやって大人を出し抜くのか『約束のネバーランド』

私はミステリー系のストーリーとかパニックホラーものでないと最近は楽しめないということは何度も書いていますが、最近いくつか読んだ中でお勧めのマンガは『約束のネバーランド』です。

私のように謎を探っていくのが好きな人や緊迫したシーンが好きな人には本当にお勧めです


約束のネバーランド

このマンガはタイトルからちょっと想像できてしまいますが、「ネバーランド」という言葉から子供が主人公で、不吉なものを感じますね。

たぶん主人公は子供たちの中でも最年長の女の子「エマ」でしょう。子供たちは孤児院のような施設で暮らし、外界には出られないのですが楽しく暮らしています。

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この施設には里親に引き取られて施設から巣立っていく子供もいます。

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しかし、施設から巣立つ女の子が忘れ物をしていたのに気づき、それを届けるために後を追っていくと…

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私はこの時点でこのマンガはすごく面白そうだと感じました。施設を巣立っていくのは、この怪物に食べられるためだったらしい…。

施設で母親役をしていた「ママ」がこれを手引きしており、ここから主人公たちは大人が信用できなくなり、大人たちへは何も知らない振りをしつつ、如何にこの施設を脱出するか、仲間を増やして行くかという水面下の戦いとなります。

主人公たちは外の世界を知りません。施設の外には行けないので何があるのか分からないのです。施設から逃げ出した後もどうなるか分かりません。

ただちょっとポストアポカリプス的な雰囲気があり、高度な文明(私達の今の文明)が衰退した後が舞台設定になっているみたいです。

ママはどの子供か分からないけど怪物と会っている場面を子供に見られたと勘づいています。ママも色々と対策を行います。

ゾワっとするシーン

心臓が止まるような恐怖のシーンはこれ。お気に入りです。

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ふと気付いたらママが近くに…。ママは主人公を疑っています。でも主人公は動揺を気付かれてはいけない。

ママは子供たちを怪物に出荷しなければならず、何事も起こさせないように狡猾に対策してきます。

主人公たちは子供の出荷の傾向を探り、出荷には条件があることに気付きます。それを期日として準備をしていきます。

ただママも対策をしてきますのでそれの戦略的攻防戦。子供たちはママの管理下に置かれているため、発信器がないかとか、どうやって追跡されるのかとかを考えなくてはなりません。

どうやって大人を出し抜くのかが見所。基本的には大人に勝てませんが、主人公は力強い仲間が二人います。この3人は施設の中でも飛び抜けて成績が良いのです。

施設のテストで良い成績を残すと出荷が遅くなります。怪物は脳を美味しく食べるのが目的らしく、子供を食べると言うよりも脳を食べたくて、こうした施設で育てているわけです。成績が良い方が脳が美味しいらしいです。

主人公たちは最年長。出荷まで時間がありません。

5巻のママはちょっと蛇足だったかなぁ

現時点での最新刊は5巻です。


約束のネバーランド 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

4巻でわーっとなって、やっと5巻で…、と盛り上がっているところなのですが、私はママの思想背景の描写がちょっと蛇足に感じました。

対策が完璧だと思っているところを子供がどうやって出し抜くかが面白いと思うのですが、その対策がちょっと緩んできたような気が…。

ママの設定がちょっとふわっとしてしまい心配です。ママの出番がこれで終わり、という宣言にも感じましたが、ママはまだ利用できそうです。

ストーリーが盛り上がる5巻は「えっ、もう終わり?」という感じですぐに読み終わってしまいました。6巻では大きくストーリーが展開しそうです。楽しみです。

今後は怪物という存在が何なのかなどが語られそうです。施設の周りの世界がどうなっているのか全く分からないので期待が高まるばかりです。

約束のネバーランド』は一風変わったマンガで、こうした展開が読めない感じが良いですね。最初から舞台設定がきっちりと固まっていない強みがあります。


約束のネバーランド


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