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Kindle書籍の誤字を指摘してみたが…。「喧々囂々」と「侃々諤々」の珍しい間違い

先日Kindle書籍を読んでいたところ、誤字を見つけました。

私は以前から歴史が苦手で、歴史もいい加減勉強して覚えないとなぁと思ってランキングトップになっていた「世界史とつなげて学べ 超日本史 日本人を覚醒させる教科書が教えない歴史」というKindle書籍を購入してみました。

歴史を勉強するモチベーションアップになればと思い、最初をちょこっと読んでみたところ、誤字が目に付きました。


世界史とつなげて学べ 超日本史 日本人を覚醒させる教科書が教えない歴史

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世界史とつなげて学べ 超日本史 日本人を覚醒させる教科書が教えない歴史」 No. 175-177

わざわざ「かんかんがくがく」とフリガナがあるのですが、漢字は「喧々諤々」。おやっ?

「侃々諤々」と「喧々囂々」はよく間違われる有名な言葉です。読み方の間違いが多いかと思います。

話すときに「侃々諤々」を言いたくて「けんけんがくがく」と言ってしまっている人がよくいます。「かんかん」と「けんけん」は似ているので間違えてしまうのも無理ありません。

しかし、字で見ると「喧々」はなかなか「かんかん」と読めません。今回のケースではフリガナは合っているのに、漢字が間違っているとは珍しい…。

この本の出版社は「KADOKAWA / 中経出版」で校正もしっかりあったでしょう。一体何が起きたのでしょう? わざとこう表記している可能性もあるのかも…。

NHK放送文化研究所に解説があります。

「喧喧囂囂(けんけんごうごう)」と「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」 | ことば(放送用語) - 放送現場の疑問・視聴者の疑問 | NHK放送文化研究所

「喧喧囂囂(けんけんごうごう)」の「喧」と「囂」には、ともに「かまびすしい」「やかましい」「さわがしい」という意味があります。この文字を重ねた[ケンケンゴーゴー]は、「口やかましく騒ぎたてるさま」「たくさんの人がやかましくしゃべる様子」を表すことばです。

一方、「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」の「侃」には「性格などが強いさま、のびのびとしてひるまないさま」、「諤」には「正しいことを遠慮せずにいう。ごつごつと直言する」(『学研 漢字源』)という意味があります。この文字を使った[カンカンガクガク]は、「正論を吐いて屈しないさま」「みんなが率直に意見を述べて議論している様子」を表すことばです。

「喧々」で「諤々」という意味で「喧々諤々」を造語のように使っているのかもしれません。その場合の読み方は「けんけんがくがく」ですけど。となると、フリガナが間違っているわけですね。

とりあえず Amazon のカスタマーサービスに連絡をしてみたところ、「担当部署に連絡して修正が必要なら修正します」と返答がありました。

誤字を指摘してもこのようなあっさりした対応なのですね。まぁそんなものか。出版社への連絡ではありませんし。

今後は誤字を見つけても連絡しないでしょう。この本を読む他の人のためと、言葉の意味の確認をしたい自分のために連絡したので、もう少ししっかりした返答が欲しかったところです。この程度の対応ならわざわざ時間をかけて誤字・間違いを連絡するインセンティブがありません

まぁ間違っているのが漢字程度なら良い方です。解説・教養系の本でデータが間違っていると大変です。以前、音楽理論の本で内容が間違っているものがありましたが、その本で初めて音楽理論を勉強する人には不幸なことです。間違っていることが分からないでしょうから。こう考えると原稿のチェックは有り難いですね。

そういえば当時「リアル鬼ごっこ」に誤字や文法などの間違いがたくさんあると話題になったのですが、今はどうなったのでしょう? 全部修正されているのでしょうか。Kindle書籍は修正がしやすいのが利点ですが。


リアル鬼ごっこ (幻冬舎文庫)