「桔梗信玄餅」を頂いたので、正しいと言われる食べ方を試してみた
桔梗屋さんの桔梗信玄餅を頂き、10年ぶりと言っても過言ではないくらい久しぶりに食べました。味は知っての通り、きな粉と蜜が絡まって、口の中でざらり。餅にきな粉と蜜の甘さがちょうど良いです。お茶が合います。
ところで、少し前「信玄餅の正しい食べ方」という話がネット上で少し話題になりました。普通に食べようとすると信玄餅はきな粉がこぼれて食べにくいです。今回はその正しいという食べ方に倣って食べてみました。
包みを広げ、信玄餅の容器を逆さにして、包みの上に取り出します。もうこの時点で、多くの人にとって意外だと思います。私も包みは清潔で無いという印象がどこかにあって、こうしようとは思ってもみませんでした。でもこの方法は次の課程で輝きます。
包みに取り出した信玄餅に黒蜜をかけ、包みを閉じて手でもみもみ。手でもみもみするのは漬け物を感じさせます。こうすると、黒蜜ときな粉が良く混ざるのです。
見事にきな粉が黒蜜に浸っています。きな粉と黒蜜は混ざりにくいので、これまでの食べ方では乾燥したきな粉が大量に余るということがよくありましたが、これなら大丈夫です。きな粉が中に舞ってごほごほすることもありません。
是非お試しを、と言いたいところですが、パンフレットには次のように書いてありました。
容器に3つ入っている餅の真ん中1つをようじで持ち上げて、そこに黒蜜を入れるというのが桔梗屋さんによる正しい食べ方のようです。
確かに、信玄餅を包みに広げてもみもみして食べるという一連の流れはどうも美しくありません。和菓子は食べ方にも気遣わなくてはなりません。包みに広げるのは食べやすい方法なのですが…。
ただ桔梗屋さん公式の食べ方が完全に美しいわけではなく、この方法だときな粉と蜜が良く混ざりませんし、きな粉がこぼれてしまいます。
一般的には食べやすい方法は所作も美しいはずなのですが…。もう少し良い食べ方はないものでしょうか。
いや、そもそも容器が悪い気がしてきました。手間を掛けられるならパンフレットのように小皿に取り出して食べるのが一番良いかもしれません。